スタッフプレーヤーの「スイング自己診断」 上田桃子編

アマチュアから見れば、プロのスイングはみな、きれいでカッコよく感じるものですが、プロ自身は自分のスイングをどのように考えているのでしょうか。6人のスタッフプレーヤーが映像を見ながら、自己分析を行ってくれました。
最初に語ってくれるのは、先日、3年ぶりとなる、うれしい優勝を果たした上田桃子プロです。
アドレスのときや、スイング中に考えていること、さらに、普段の練習で意識していることなども聞いていますので、参考になる部分もたくさんあるはずです。

上田桃子インタビュー

「人に自慢できるようなスイングじゃないですよ! 本当に」

子どもの頃に憧れたプロは、やっぱりタイガー・ウッズ。でも、あのスイングのマネをしようとか思ったことはないですね。どちらかというと、「あのガッツポーズがしたい!」とか、雰囲気のほうです。スイングをマネたいと思ったプレーヤーはいないですね。もちろん、見ていて感じるものはありますし、すごいなとか、きれいだなとか思う選手はたくさんいます。でもやっぱり、自分とほかの人では体も違いますし、マネをすることはできないと思っているんです。

私のスイングは、本当に人に自慢できるようなものじゃないですね。本当です。気に入っているポイントもないです、まったく。
嫌いなところや、こうしたい、ああしたいといった部分なら、いっぱいありますよ。ダウンスイングで左ヒザが流れるというか、割れてしまうクセはありますね。そうなるとやっぱり、クラブが寝て降りてきますし、それによって振り遅れになってしまいやすいですよね。あとは、体幹をもっとしっかりさせたうえで、できるだけ軸回転で打てるといいなとも思っています。

スイングと体が同調するように

でも、強いて、いいと思うところを挙げるとするなら、フォローが大きいところでしょうか。脱力していないと、絶対に大きくは出せませんからね。あとは、スイングじゃないかもしれませんが、アイアンでターフがしっかり取れるところ。ちゃんと打ちこめているということかな、と思っています。
スイング始動の前の、アドレスのときに考えていることは、一体感です。スイングと体が同調するように、と思っています。手が早くてもダメですし、体が早くてもダメなので、実際には見えないのですが、クラブとお腹がつながった感覚が出たときに、はじめてクラブを上げる感じです。スイング中も、できるだけお腹にクラブが結ばれているような感じであればなと思っています。

スタッフプレーヤー「スイング自己診断」 上田桃子編

何も考えずにスパーンと振れたときの感じを大事に

アマチュアの人は、ここに上げてとか、こういうプレーンで振ろうとか、考えているのかもしれませんが、それではうまくいかないと思います。それだったら、よっぽどテンポを考えたほうが、うまくいくと思います。自分のテンポとは、何も考えずにスパーンと振れたときの感じですね。何回でも再現ができるスピード。自分のテンポがわからない人は、誰かにボールを置いてもらって、パーンと打ったら、また、ボールをすぐに置いてもらって、パーンと打ってという感じで、考える時間をつくらないでボールを打ってみるといいんじゃないでしょうか。そのときのテンポが、その人自身のテンポだと思います。

スタッフプレーヤー「スイング自己診断」 上田桃子編

練習のときには、振り遅れないようにすることを考えています

よく、左手主体で振ろうとかいう話もありますが、私は左手と右手の力加減など、気にしたことがありません。実際の状態を言えば、スイング中、最後まで両方、ゼロという感じです。ショットもパッティングもすべて、手を使いたくないんです。手のイメージとか上半身の意識をしたくない。頭を動かさない、などともいいますが、それもダメだと思います。上半身に意識が行った時点で、下半身の動きが止まるので、絶対に上半身に力が入るんですよ。だからといって下半身の意識、たとえばしっかり拇指球の上で立つとか、そういうことも実際のスイングのときには考えたくないので、トレーニングや練習で意識するようにしています。
練習のときには、振り遅れないようにすることを考えています。ただ、クラブと体が同調しすぎると、捻転も生まれないので、理想は「コンマ1秒の振り遅れ」なんですよね。0.1秒だと、いい捻転なんですけど、それがもっと多くなったら完全に振り遅れだと思うので、そうならないように練習しています。この感覚は、グニャグニャのシャフトがついたクラブとか、ゴムホースとか、そういったもので振ると、アマチュアの人にもわかりやすいかもしれません。

上田桃子
出身地:熊本県熊本市
生年月日:1986年6月15日
出身校:東海大学付属第二高等学校(熊本県)

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